消化・栄養と訪問マッサージ ~ 食べる力が身体を支える理由~
消化・栄養と訪問マッサージ
― 食べる力が身体を支える理由 ―
お世話になっております。
練馬区、埼玉南部を中心に訪問マッサージを行っております、「練馬の手」 岩井将人です。
練馬の手では、歩行が難しい方や、お一人での通院が困難な方のご自宅や施設へ訪問し、
あん摩マッサージ指圧や関節運動、機能訓練などを行っています。
このブログでは、訪問マッサージやリハビリに関する内容をはじめ、
ご自宅や施設で生活されている方の健康維持に役立つ情報を、一般の方にも分かりやすくご紹介しています。
今回のテーマは、
「消化・栄養と訪問マッサージ―食べる力が身体を支える理由―」です。
「最近、食事の量が減ってきた」
「以前より筋力が落ちた」
「身体を動かすとすぐに疲れてしまう」
と感じることはないでしょうか。
身体を動かすためには、関節の動きや筋力だけでなく、
食事から十分な栄養を摂取し、それを消化・吸収する力が必要です。
今回は、食べたものが身体の中でどのように消化・吸収されるのか、
栄養が筋肉や身体づくりにどのように関係するのか、訪問マッサージとのつながりも含めてご紹介します。
食べ物が栄養として吸収されるまで
私たちが口から摂取した食べ物は、そのまま身体の材料になるわけではありません。
まず、口の中で歯によって細かく噛み砕かれ、唾液と混ざります。
よく噛むことは、食べ物を飲み込みやすくするだけでなく、胃や腸にかかる負担を軽減するためにも大切です。
飲み込まれた食べ物は食道を通って胃へ送られます。
胃では胃酸や消化酵素の働きによって、食べ物がさらに細かく分解されます。
その後、小腸へ移動し、膵臓や肝臓などから分泌される消化液の力を借りながら、
糖質、脂質、たんぱく質などが吸収しやすい状態に変えられます。
小腸で吸収された栄養素は血液によって全身へ運ばれ、
筋肉や内臓、皮膚、骨などの材料や、身体を動かすためのエネルギーとして利用されます。
つまり、健康な身体を維持するためには、食事を摂ることに加えて、
しっかりと消化し、栄養を吸収できることが重要なのです。
栄養は筋肉や身体をつくる材料
訪問マッサージをご利用される方の中には、
加齢や病気、入院生活、活動量の低下などによって、筋肉量が減少している方が少なくありません。
筋肉を維持するために特に重要な栄養素が、たんぱく質です。
たんぱく質は、肉、魚、卵、豆腐や納豆などの大豆製品、牛乳やヨーグルトなどの乳製品に多く含まれています。
たんぱく質は筋肉だけでなく、皮膚、血管、内臓、髪の毛、爪など、身体のさまざまな組織をつくる材料となります。
一方、糖質は歩行や立ち上がり、家事など、身体を動かす際の主なエネルギー源です。
脂質もエネルギー源となるほか、細胞膜やホルモンをつくるために必要です。
さらに、ビタミンやミネラルは、摂取した栄養素を身体の中で効率よく利用するために欠かせません。
筋肉や体力を維持するためには、一つの栄養素だけを多く摂るのではなく、
主食、主菜、副菜を組み合わせ、さまざまな食品をバランスよく摂取することが大切です。
高齢になると低栄養になりやすい理由
高齢になると、若い頃よりも食事量が減少しやすくなります。
その背景には、食欲の低下、味覚や嗅覚の変化、噛む力の低下、飲み込みにくさ、口腔内のトラブル、胃腸機能の低下などがあります。
また、身体を動かす機会が減ることで空腹を感じにくくなったり、
一人暮らしなどによって食事の内容が簡単になったりすることもあります。
食事量が少ない状態が続くと、必要なエネルギーやたんぱく質が不足し、筋肉量が減少しやすくなります。
筋肉量や筋力が低下した状態は「サルコペニア」と呼ばれます。
サルコペニアが進行すると、歩く速度が遅くなる、立ち上がりが難しくなる、転倒しやすくなるなど、日常生活にさまざまな影響が現れます。
さらに、筋力低下によって活動量が減ると、食欲も低下し、ますます栄養状態が悪化するという悪循環に陥ることがあります。
訪問マッサージと食べる力の関係
訪問マッサージは、直接的に消化器の病気を治療するものではありません。
しかし、マッサージや関節運動、機能訓練によって身体を動かしやすくすることは、
活動量の維持や食欲の改善を支える一つの要素になります。
筋肉を動かすことで全身の血液循環が促され、身体が温まりやすくなります。
また、寝たきりや座りっぱなしの時間が長い方に対して、
無理のない範囲で手足や体幹を動かすことは、身体機能の低下予防にもつながります。
適度に身体を動かすことで空腹を感じやすくなったり、生活の中にメリハリが生まれたりする場合もあります。
さらに、胸郭や体幹の動きが改善すると、食事をする際の姿勢を保ちやすくなることがあります。
食事の際に身体が大きく傾いていたり、首が前方へ下がっていたりすると、
食べ物を口へ運びにくくなるだけでなく、飲み込みにも影響することがあります。
訪問マッサージでは、肩甲帯や体幹、頸部、上肢などの状態を確認し、
食事姿勢や日常生活動作につながる身体づくりを支援していきます。
食事と運動の両方が大切です
筋肉を維持するためには、栄養だけでなく、身体を動かすことも必要です。
反対に、関節運動や筋力訓練を行っていても、
身体をつくるための栄養が不足していると、十分な効果が得られにくくなります。
食事によって身体の材料を取り入れ、身体を動かすことでその栄養を筋肉や活動のために活用することが重要です。
特に高齢者の場合は、一度に多く食べることが難しいこともあります。
その場合は、三食にこだわり過ぎず、間食としてヨーグルト、牛乳、卵、豆腐、チーズなどを取り入れる方法もあります。
ただし、糖尿病や腎臓病、心疾患、嚥下障害などがある方は、食事内容に個別の注意が必要です。
主治医、管理栄養士、看護師、言語聴覚士などの指示を確認することが大切です。
まとめ
食べることは、単に空腹を満たすためだけではありません。
食事から摂取した栄養は、消化・吸収を経て、
筋肉や内臓、皮膚、骨などをつくり、身体を動かすためのエネルギーになります。
特に高齢者や活動量が低下している方は、
食事量や栄養状態の低下によって筋肉が減少し、日常生活動作にも影響が出る可能性があります。
訪問マッサージによって身体を動かしやすい状態を目指すことは、
活動量や食欲の維持、食事姿勢の改善を支えることにもつながります。
「食べること」と「身体を動かすこと」は、どちらか一方ではなく、両方を組み合わせることが大切です。
練馬の手では、利用者様一人ひとりの身体状況や生活環境に合わせ、
マッサージや関節運動、機能訓練を行いながら、日常生活を少しでも過ごしやすくできるよう支援しています。
食事量の低下や筋力低下、身体の動かしにくさなどでお悩みの方は、
主治医や介護関係者とも相談しながら、無理のない範囲で身体を整えていくことが大切です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今後も練馬の手では、訪問マッサージや健康維持に役立つ情報を、分かりやすくお伝えしてまいります。
練馬区の訪問マッサージ 練馬の手
訪問スタッフ あん摩マッサージ指圧師 岩井 将人
