高齢者の循環器と訪問マッサージについて
血液はなぜ全身を巡る?―高齢者の血流とむくみ、身体を動かす大切さ
お世話になっております。
練馬区の訪問マッサージ「練馬の手」の岩井将人です。
今回は「血液はなぜ全身を巡る?」をテーマに、高齢者の血流とむくみ、そして身体を動かすことの大切さについてお話しします。
私たちの身体の中では、心臓が休むことなく働き、血液を全身へ送り続けています。
普段の生活ではあまり意識することのない血液の流れですが、実は私たちが生きていくために欠かせない重要な仕組みです。
特に高齢になると、歩く機会が減ったり、椅子やベッドで過ごす時間が長くなったりすることで、
足のむくみや冷えなどを感じる方もいらっしゃいます。
では、血液はどのように身体を巡り、身体を動かすこととどのような関係があるのでしょうか。
■ 血液は身体の「運搬役」
血液には、肺から取り込んだ酸素や、食事から得た栄養素を身体の隅々まで届ける役割があります。
そして、身体の各組織で生じた二酸化炭素や不要になった物質などを回収し、肺や腎臓などへ運ぶ役割も担っています。
この血液循環の中心となっているのが「心臓」です。
心臓がポンプのように収縮することで血液が動脈へ送り出され、全身を巡った血液は静脈を通って再び心臓へ戻ります。
ところが、心臓だけですべてを行っているわけではありません。
特に足から心臓へ血液を戻す際には、私たちの「筋肉」が大切な役割を果たしています。
■ ふくらはぎが「第二の心臓」と呼ばれる理由
歩いたり足首を動かしたりすると、ふくらはぎの筋肉は収縮と弛緩を繰り返します。
この筋肉の動きによって静脈が圧迫され、血液を心臓の方向へ送り戻す働きが生まれます。
これを「筋ポンプ作用」といいます。
静脈には血液の逆流を防ぐための「静脈弁」も備わっています。
筋肉が動くことと静脈弁の働きが組み合わさることで、足にある血液を重力に逆らって心臓へ戻しやすくしているのです。
このため、ふくらはぎは「第二の心臓」と呼ばれることもあります。
歩くことはもちろん、立ち上がる、足踏みをする、足首を上下に動かすといった何気ない動作も、身体の循環を支える大切な活動なのです。
■ 高齢者はなぜ足がむくみやすい?
高齢になると筋力が低下し、歩行量や活動量も少なくなりやすくなります。
また、病気や身体機能の低下によって、車椅子やベッドで長い時間を過ごす方もいらっしゃいます。
身体を動かす機会が少なくなると、下肢の筋ポンプ作用が働く機会も減ってきます。
さらに、座った姿勢や立った姿勢では重力の影響を受けるため、下肢に水分がたまりやすくなります。
こうした要因が、高齢者にみられる「むくみ(浮腫)」の一因となります。
ただし、ここで注意していただきたいのは、すべてのむくみが運動不足によって起こるわけではないということです。
心臓や腎臓などの病気、静脈の問題、薬剤の影響、栄養状態など、むくみにはさまざまな原因があります。
特に「片方の足だけ急に腫れた」「赤みや熱感、痛みがある」「突然息苦しくなった」「胸が痛い」といった症状がある場合には、
自己判断でマッサージをせず、速やかに医療機関へ相談することが大切です。
■ 「たくさん運動する」だけが運動ではありません
「血流のためには運動しましょう」と聞くと、毎日何十分も歩かなければならないと思われるかもしれません。
しかし、高齢者の場合には身体機能や持病、疼痛、疲労などによって、できる運動は一人ひとり異なります。
大切なのは、無理をしてたくさん運動することではなく、その方ができる範囲で身体を動かす機会をつくることです。
例えば、椅子に座った状態で足踏みをする、膝をゆっくり曲げ伸ばしする、
足首を上下に動かす、手を握ったり開いたりすることも身体活動です。
歩くことが難しい方でも、その方の状態に合わせた「小さな動き」はあります。
そして、一度にたくさん行うよりも、毎日の生活の中で少しずつ身体を動かす習慣を続けることが大切です。
■ 訪問マッサージだからできる身体への働きかけ
訪問マッサージ「練馬の手」では、単に筋肉を揉みほぐすだけではなく、
ご利用者様の身体状態を確認しながら、マッサージや関節運動、機能訓練などを行っています。
寝たきりの方や車椅子を利用されている方の場合、自分だけでは十分に身体を動かせないことがあります。
そのような方に対しても、無理のない範囲で関節を動かしたり、筋肉へ適切な刺激を加えたり、
身体状況に応じて座る・立つといった動作につなげたりすることで、身体を動かす機会をつくっていきます。
重要なのは、「この運動をすれば誰でも良くなる」という考え方ではありません。
年齢、疾患、筋力、関節の動き、痛み、その日の体調などを確認しながら、
一人ひとりに合った方法を選択することが大切です。
■ 小さな動きを毎日の習慣に
私たちの身体は、心臓だけではなく、筋肉や呼吸などさまざまな働きが協力することで循環を保っています。
特に高齢になると、「身体を動かす機会そのもの」を意識してつくることが重要になります。
「今日は足首を10回動かしてみよう」
「椅子に座って少し足踏みをしてみよう」
「体調が良いから少し立ってみよう」
そんな小さな一歩でも構いません。
身体の状態に合わせて無理なく続けることが、日々の身体機能を支えることにつながります。
訪問マッサージ「練馬の手」では、マッサージや関節運動、機能訓練を通して、
患者様ができるだけ安心して、その方らしい生活を続けられるようサポートしてまいります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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訪問マッサージ「練馬の手」
訪問スタッフ(あん摩マッサージ指圧師)
岩井将人
