チャットGPTを使用した研修内容の整理法
お世話になっております。
ダヴィンチの手、院長を務めます神田裕幸です。
現在、当院では5名の先生方において、初期研修(入職研修)を行っています。
その中で、皆、口にして心配するのが、カルテや報告書の文章について、
具体的には、しっかりとした文章が作成できるのだろうか?医療用語を適正に用いられるか?など、不安な様子です。
一つずつ、業務に慣れていき、技能や文章力を付ける、経験を積むほかないのですが、
最近は、それを補助するツールができています。
それが、AIの活用です。その中でもチャットGPTを使うケースが増えています。
当院の業務においても、実は経過報告書の添削については、AIを活用し、作業の手間を大幅に縮小しています。
マッサージ師の先生が書いたカルテの内容をAIが点検するのです。それにより、きちんとした文章ができあがります。
私もAIの修正後の文章を見て、思わず「凄いな」と言ってしまいました。
もはや、人間が書く文章よりも、AIの方が上かもしれません。
論理的にも、文法的にもしっかりとした中身が構成されます。
昔では考えられなかったことですが、せっかく便利な発明ですから、利用できることは利用したいと思います。
今日は、その一例として、
実際に当院での研修内容について、研修を受けたマッサージ師の先生がチャットGPTを用い、レポートを書いてもらいました。
やり方としては、研修内容を音声として入力し、それをチャットGPTを用いて文章化する、というものです。
3つの研修内容(テーマ)について、レポートを出してもらいましたので、ご紹介いたします。
レポート1:オールラウンダーを目指した医療人としての取り組み
私は、すべての分野において平均以上の力を発揮できる「オールラウンダー」を目指し、日々の業務に取り組んでいる。特定の分野に偏ることなく、苦手意識をなくし、どの場面でも70点以上の対応ができるようにすることが目標である。たとえば、「運動療法が苦手」「動作介助が不安」といった課題を放置せず、積極的に学び直すことで、自信をもって現場に立てるよう努めている。
患者様やご家族、さらにはケアマネージャーに対して、現在行っている治療の意図や効果について納得していただくことも大切な役割の一つである。そのためには、「この筋肉が弱っているため、この運動療法を取り入れています」といったように、専門的な内容をわかりやすく説明できる力が必要だと感じている。ただ施術を行うだけではなく、言葉でのフォローも含めた対応が信頼につながると考える。
また、見た目や態度も医療人としての信頼に直結する。明るく清潔な身だしなみを心がけると同時に、丁寧で誠実な対応を意識するようにしている。患者様に安心感を持っていただくためには、第一印象も非常に重要である。
治療方針については、患者様の状態をよく観察し、必要に応じて柔軟に対応するようにしている。初期はマッサージを中心に症状の改善を図り、その後は運動療法を取り入れることで筋力や姿勢を整える、といった段階的なアプローチを意識している。その時々の状態に応じた最適な方法を選択することが、結果として患者様の生活の質を高めることにつながる。
さらに、現場では自分の「こだわり」や「やり方」に固執せず、多角的な視点で治療にあたることが求められる。自分本位の治療ではなく、患者様の状態や環境に合った方法を常に模索し、必要があれば他の手技やアプローチも柔軟に取り入れる姿勢を持ち続けたい。
訪問先や施設においても、ドアを開けておくべきか閉めるべきかなど、その場の状況や患者様のプライバシー、通気性、安全性を考慮した判断が求められる。こうした細やかな気配りも、質の高い医療サービスの一環と捉えている。
今後も、知識・技術・説明力・対応力のすべてにおいてバランスの取れた医療人を目指し、継続的な努力を重ねていきたい。
レポート2:施術における筋繊維への理解と適切なアプローチ
マッサージや手技療法において、筋肉の構造とそのアプローチ方法の理解は非常に重要である。筋繊維は「こより」のようにねじれた構造をしており、それに対して逆方向に渦をかけるような手技でほぐしていくことが効果的とされる。しかしながら、単純にストレッチや強い指圧を加えることで症状が悪化するケースも少なくなく、繊細な判断が求められる。
このような施術の中で、「補助手」の役割は非常に大きい。これは治療を行う前に、もう片方の手で施術部位に軽く触れることで、相手の状態を感じ取りながら、身体に「これから触れますよ」と伝える一種の挨拶のような意味を持つ。この行為は情報収集と同時に、相手の身体を安心させる役割を担っている。
施術の流れや順序も重要な要素である。肩から背中、腰、足といった自然な順番で行う施術は比較的スムーズだが、たとえば肩からいきなり足に飛ぶようなケースでは、事前に補助手で軽く摩擦(軽擦)を加えることで、筋肉や神経が刺激に適応しやすくなる。
また、施術におけるポジショニングは、単なる姿勢調整ではなく、心身ともにリラックスできる環境づくりでもある。相手がもっとも緩む姿勢を探り、座布団やクッションを用いて体を支えることで、より深い筋肉、特にインナーマッスルへのアプローチが可能となる。
さらに、「キネティックチェーン(運動連鎖)」の視点も大切である。その人の動作で最初に動く部位を見極めることで、不調の原因や改善の糸口が見えることがある。これは身体の一部だけでなく、全体のつながりを見る重要な観点だといえる。
最後に、マッサージでは「適度な押圧を持続すること」が重要である。相手がもっとも心地よいと感じる力加減を維持しながら施術を行うことで、安心感とリラックス効果を高め、筋肉の緩みをより自然に引き出すことができる。
以上のように、筋繊維の構造理解、補助手の使い方、ポジショニング、そして施術中の一貫した配慮が、安全かつ効果的な施術を行う上で欠かせない要素である。
レポート3:運動療法を実施する上での考え方と実践
運動療法を行う際には、まず患者様の身体の状態を的確に把握し、何が不足しているのか、どの機能が低下しているのかを見極めることが重要である。やみくもに運動を指導するのではなく、個々の患者様の動作能力や生活状況に応じて、適切なアプローチを選択する必要がある。
たとえば、ある動作がうまくできない場合には、セラピスト自身がその動きを実際に真似てみることで、動作時にどの関節が動きにくいのか、どの筋肉が使えていないのかといった身体のメカニズムを体感的に把握することができる。このようにして得られた気づきをもとに、「この筋肉が十分に働いていないため、代償的にこういう動きをしている」といった説明を加えることで、患者様ご本人にも理解が得やすくなる。
また、運動療法を提供するにあたっては、単に治療者側が一方的に指導を行うのではなく、患者様およびご家族様に対して、なぜこの運動を行うのか、どのような効果が期待できるのかといった目的や意義を明確に説明し、納得と同意を得ることが不可欠である。インフォームド・コンセントの観点からも、治療方針に対する理解と協力を得ることは、リハビリテーションの効果を最大限に引き出すうえで重要な要素である。
運動療法は、身体機能の回復や維持だけでなく、患者様の生活の質(QOL)向上にも直結する重要な介入手段である。だからこそ、セラピストは常に観察力と分析力を持って患者様と向き合い、科学的根拠に基づいた判断と、相手の立場に立った丁寧な説明を心がけることが求められる。
3つも、最もらしいことを言っています。呼んでみても、ほぼ違和感はありません。
研修内容をまとめる上でも、かなり使えるツール、やり方だと思います。
ダヴィンチの手では、評価に基づいた施術を行うようにしていますが、
どうしても論理的に考えること、文章や説明が苦手なマッサージの先生がいらっしゃいます。
そうした先生方において、積極的に利用すると良いと思います。
もちろん、それに頼り切ってはいけませんし、あくまで人間が判断をする、ということですが、
便利なものは便利として、きちんと活用すれば良いと思います。
そして、その浮いた時間を自分の勉強、体の静養などに当てて、体調管理をしやすくすれば良いと考えます。
引き続き、ダヴィンチでは、マッサージ師の先生方が働きやすいよう、分かりやすいように環境を整えていきます。
どうぞ、よろしくお願い致します。
最後となりますが、ダヴィンチの手では、一緒に働いて下さるマッサージ師の先生を募集しております。
当採用ページからのお問い合わせ、もしくは気軽にお電話ください(治療院番号:042-703-8137)。
皆様からのお問い合わせ、お待ちしております。
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ダヴィンチの手 院長 神田裕幸