採用コラム

訪問マッサージ ~安心をつくる対話~


技術とともに磨きたい「安心をつくる対話」―訪問マッサージで生かす高齢者心理学

お世話になっております。

訪問マッサージ「ダヴィンチの手」の訪問スタッフ、あん摩マッサージ指圧師の岩井将人です。

訪問マッサージの仕事に関心をお持ちの方の中には、

「施術の経験を在宅の現場で生かしたい」

「高齢の方と、どのように関わればよいのだろう」

と考えている方もいらっしゃると思います。

訪問先で求められるのは、お身体を評価し、その日の状態に合わせて施術する力です。

そして、その力を十分に生かすためには、ご利用者様が安心して希望や不安を伝えられる関係づくりも欠かせません。

今回は、高齢者心理学の視点から、訪問マッサージ師が大切にしたい声掛けと説明についてご紹介します。

ご利用者様の生活の場に伺うということ

訪問マッサージでは、ご自宅や施設の居室など、ご利用者様が日々を過ごしている場所に伺います。

施術者にとっては仕事の現場ですが、ご本人にとっては大切な生活の場です。

入室時の挨拶、荷物を置く場所の確認、施術前の会話といった一つひとつの対応が、その後の関係をつくります。

すぐに施術へ進むのではなく、

「今日は体調はいかがですか」

「先にお手洗いなどは大丈夫ですか」

と、その方の生活の流れに目を向けることが大切です。

予定された施術を行うことだけを優先せず、ご本人のペースや、その日の疲れ具合にも配慮します。

相手の生活を尊重する姿勢は、訪問の仕事を支える基本です。

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年齢で決めつけず、その方を知る

高齢者心理学を学ぶ意義は、加齢に伴う変化を理解しながら、

目の前の方を一人の人として捉えることにあります。

「高齢だから説明は短くてよい」「認知症があるから希望は聞けない」と、一律に考えることは適切ではありません。

分かりやすい説明の仕方や、会話の好み、安心できる距離感には個人差があります。

長年の仕事や暮らしの中で培われた価値観にも目を向けます。

「ご自分でできることは続けたい」「人に迷惑をかけたくない」というお気持ちが、介助や施術の受け止め方に関わる場合もあります。

問診では症状だけでなく、「普段の生活で、どんなことが気になりますか」と尋ねることも大切です。

その答えが、施術の目標を一緒に考える手掛かりになります。

触れる前の説明で、見通しを共有する

施術者には慣れた動作でも、ご利用者様には次に何をされるか分からないことがあります。

声掛けなく肩に触れたり、脚を持ち上げたりすると、驚きや不安につながる場合があります。

「これから右肩の周りを、やさしくほぐします」「膝を少し曲げます。

痛みがあれば止めますね」と、触れる場所と行う動作を先に伝えます。

説明は、専門用語を並べるよりも、ご本人がイメージできる言葉を選びます。

例えば、関節運動を行う場合には、「肩が動かしやすい範囲で、ゆっくり動かしていきます」と伝える方法があります。

説明を終えたら、反応を待ち、了承を確認してから進めます。

説明することと、同意を得ることは別の段階であると意識することが大切です。

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「大丈夫」という返事だけで判断しない

ご利用者様の中には、痛みがあっても遠慮して伝えない方がいらっしゃいます。

「大丈夫ですか」という質問に、「大丈夫」と答えたからといって、負担がないとは限りません。

「押す強さは、もう少し弱い方がよいですか」「今の姿勢で、腰や膝はつらくありませんか」と、具体的に確認します。

一度に複数の質問をせず、一つずつ尋ねることも、答えやすさにつながります。

同時に、表情、呼吸、身体を引く動きなどを観察します。

返事と身体の反応に違いがあると感じたら、いったん手を止めて確認します。

施術の効果を期待するあまり、我慢を求めることがないようにします。

「途中で休めます」「いつでも止められます」と伝え、申し出やすい関係をつくります。

聞こえ方や理解に合わせて、伝え方を変える

反応が少ないときには、聞こえにくさや周囲の音が影響している可能性も考えます。

顔が見える位置から、聞き取りやすい声で話し、必要に応じてテレビの音量などを相談します。

声を大きくするだけでなく、短い言葉に言い換えたり、動作を示したりする工夫も必要です。

ただし、成人としての敬意を保ち、子ども扱いするような言葉遣いは避けます。

認知機能の低下がある方には、その都度名乗り、訪問の目的を伝えます。

説明は一つずつ行い、理解や反応を確認しながら進めます。

ご家族や施設職員の方との情報共有が必要な場合も、ご本人への説明を省かないことを大切にします。

拒否や不安も、施術を考えるための情報

「今日は受けたくない」という言葉には、疲労、痛み、眠気、不安など、さまざまな背景が考えられます。

拒否を「協力してくれない」と捉えるのではなく、何が負担になっているのかを確認します。

休息を挟む、姿勢を変える、内容を調整するなど、ご本人の希望と安全性を踏まえて対応を考えます。

了承が得られないまま、施術を進めることは避けます。

また、いつもと異なる強い反応がある場合には、体調の変化にも注意が必要です。

必要に応じて、ご本人の同意や事業所の手順に沿って、ご家族・施設職員・関係職種へ相談します。

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施術後の対話を、次の訪問につなげる

施術後は、「受けてみて、いかがでしたか」と、ご本人の実感を確認します。

動作や症状の変化は、実際に確認できた内容を具体的に伝え、効果を過度に強調しないことが大切です。

記録には、身体所見や施術内容に加え、希望された刺激量、負担の少なかった姿勢、分かりやすかった説明なども残します。

次回の訪問や引継ぎに生かすことで、その方に合った関わりを継続できます。

訪問マッサージは、専門技術と対話を重ねながら、ご利用者様の生活を支える仕事です。

「どの手技を行うか」とともに、「どう説明し、どう反応を受け止めるか」を考える姿勢が、施術者としての成長につながります。

訪問マッサージ「ダヴィンチの手」の仕事に関心をお持ちのあん摩マッサージ指圧師の方は、お気軽にお問い合わせください。

募集状況や勤務条件などは、お問い合わせの際にご確認ください。

訪問マッサージ「ダヴィンチの手」では、お身体の状態やその日の体調に合わせた施術を行っています。

【訪問エリア】

東京都:町田市・多摩市・稲城市の全域、府中市・国立市・調布市・日野市・立川市・八王子市・狛江市の一部地域

神奈川県:川崎市麻生区・多摩区、横浜市青葉区、相模原市・大和市・海老名市・座間市・綾瀬市のうち、当院から半径16km以内の地域

詳しい訪問対応については、お気軽にお問い合わせください。

ご本人様はもちろん、ご家族様、ケアマネジャー様からのご相談もお待ちしております。

訪問マッサージ「ダヴィンチの手」
訪問スタッフ(あん摩マッサージ指圧師)
岩井将人


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