圧迫骨折をされた患者様の訪問(その1)-院内ブログ

圧迫骨折をされた患者様の訪問(その1)


お世話になっております。

訪問マッサージ『ダヴィンチ治療院』代表の神田です。

当院では、整形外科分野についての依頼が、全体の23割となっています。

その中で多いのが、大腿骨頸部骨折と腰椎圧迫骨折です。

今日は、「腰椎圧迫骨折」について述べさせて頂きます。

腰椎と書いてしまいましたが、実際には下部胸椎(1012番あたり)から上部腰椎(13番あたり)までの骨折が多く、

その中でも上部腰椎部がほとんどを占めています。

そのため、腰椎圧迫骨折と言われることが多いのだと思います。

病態としては、脊柱(椎体)において、胸椎の後弯から腰椎の前弯への切り換え部分にストレスがかかりやすく、転倒したり、勢いよく体を屈伸した際に骨折されるケースが散見されます。

ベッドの低い座面に勢いよく座る(ドスンと座る)方も多く、それを日常的に繰り返している内に、知らない間に骨折していた、というケースも度々あります。

大腿骨頸部骨折もそうですが、女性に多く発生し、男性は少ないのが特徴です。

ホルモンの問題(エストロゲンの減少)などがあるため、骨粗鬆症が起こりやすい女性に多く見られます。

当院でも毎月、平均して12件は圧迫骨折、もしくは大腿骨頸部骨折の訪問依頼が入ります。

依頼内容としては、約半分が「痛みの緩和」で、残り半分が、「圧迫骨折後の筋力低下や臥床傾向の防止」ということで、リハビリを希望されています。

介護付有料老人ホームなど、施設の患者様は、介護保険を用いた訪問リハビリが利用できず、当方にマッサージ+リハビリをお願いする、ということが多くなっています。

当方では、包括的な施術を心掛けており、40分の時間内で行えることは、可能な限り何でも行います。

マッサージによる疼痛緩和、リハビリによる機能改善・向上と、当院に依頼することで両者が解決します。

しかしながら、難しいのは、圧迫骨折における情報(画像などの医療情報)が乏しく、患者様が医師から聞いたことを覚えていない、状態を把握していない、ことが多いということです。

「痛み止めしかもらっていないが、次回の通院予定は未定である」

「コルセットを貰ったが、いつまで着けたらいいのか、どのくらいで治るのかは聞いていない」

「コルセットは、寝ている時は外していいのか、どこまで運動していいのか分からない」

「圧迫骨折をして半年経っているが、まだコルセットを付けている」

など、不明確なことが多くなっています。

我々としても、正確な情報が欲しいところですが、簡単に通院できない方も多く、今までの経過や痛みなどの把握をして、推測(推論)することがほとんどです。

また、急な腰痛が出て、通院した方が良いか、圧迫骨折かどうか、などを聞かれる場面も多くなっています。

ほとんどの場合は、ギックリ腰のような筋性の痛みですが、圧迫骨折も併発していた、ということが稀にあります。

私も、「これは、おそらく圧迫骨折ではないですよ。筋肉の痛みですよ。」と言っておきながら、実は圧迫骨折だったということが、過去に2回ほどありますので、即断しないようにしています。

さて、前置きが長くなりましたが、私の考える圧迫骨折のポイントを述べたいと思います。

当院の訪問スタッフからも、よく相談される内容なので、この機に、書いておきたいと思います。

圧迫骨折へのアプローチに際して、重要なことは、以下の3つだと考えます。

①問診(いつ、どのような状況で、医師からの指示と措置、痛みの場所と程度、その後の経過について)

②触診(痛みの部位を指さしてもらう、その後、脊柱や脊柱起立筋などへ触れて、痛みの部位を特定する)

③動作の確認(動作法や生活習慣、生活環境を把握する)

これらをしっかり把握できれば、現状において、おおよそ分かり、対応を大きく間違えることは少ないと思います。

『圧迫骨折=安静=愛護的な施術』との認識がプロのマッサージ師でも多いので、

しっかりと今の状態を確認したうえで、施術内容を判断すべきであると考えます。

愛護的な施術を行えば、「症状を増悪させる」、「対応を巡って他のサービスとトラブルになる」、「賠償問題を避けられる」といったリスク(主に施術者側)を避けられるかもしれません。

でも、患者様の状況に見合った対応をしないのは、他のリスク(主に患者側)、例えば「良くなるまでの期間が遅れる」、「機能の低下が進んでしまう、臥床傾向になる」、「動作や姿勢が悪くなる」、などを高める可能性があります。

『リスク』が完全に無くなることは無く、『結局は、誰かが背負う必要があるもの』、だと思います。

我々は、医療従事者であり、国家資格者ですから、患者様にリスクを背負わせるなら、自分で背負う方がいい、と思います。

本気で、真剣に、患者様を治そうと思って現場に臨めば、そんなに悪い事態には至りません。

仮に、自分の判断が誤りであったとして、トラブルになることは少なく、己の血肉となって、次の臨床へと繋がります。

ですから、ぜひ、問診や機能評価をしっかりと行った上で、可能な範囲の施術を試みて欲しい、医療者として患者様に貢献すること、を目指して欲しいと思います。

私も、間違えることが未だに沢山ありますが、「全力でやる」「精一杯やって治す」という意気込みを常に持って、臨床に向かっていきたいと思います。

町田市の訪問マッサージ『ダヴィンチ治療院』 

代表・理学療法士 神田 裕幸

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ここ最近、特に圧迫骨折、脊柱管狭窄症、坐骨神経痛、などの依頼が増えています。

神経痛などは、気温の差が大きいなどの環境的な素因があるのかもしれませんね。