訪問マッサージのあるべき基準-院内ブログ

訪問マッサージのあるべき基準


お世話になっております。

訪問マッサージ『ダヴィンチ治療院』の神田です。

今日は、「訪問マッサージの基準」についてお話しします。

私は治療院の代表として、訪問マッサージに従事していますが、元々は訪問看護ステーションで訪問リハビリを担当しておりました。

介護保険下にある訪問看護ステーションで受けられるサービスは、時間で単価が設定されています。

具体的には、1単位20分となり、40分のリハビリなら2単位、60分のリハビリなら3単位という計算になります。看護師の訪問についても同様の考え方になります。

私が訪問リハビリを行っていた時には、ほぼ8割以上の方が3単位(60分)で実施し、1~2割が2単位(40分)でした。

今は、介護保険も認定が厳しくなるなど、2単位の方も増えているようですが、いずれにしても2単位以上であり、1単位(20分)という訪問はありませんでした。これは、今でも皆無だと思います。

さて、それに比べて、訪問マッサージですが、単位制(時間制)ではありません。

1回あたりの訪問でいくら、という形となっています。つまり、1分でも60分でも費用は同一となります。

そのため、訪問マッサージ事業者のおおよそが20分というサービス時間を設定しており、長くても30分までの所がほとんどです。

短い時間であれば、1日に訪問できる件数が増え、事業所の収入も増やせる、ということになります。

訪問マッサージのビジネス色が強く、フランチャイズなどのシステムも定着している理由がこれだと思います。

ダヴィンチ治療院では、8年以上前の開所当時より、1回40分という訪問時間を守ってきました。状況によっては、50分、60分とかかる患者様もたくさんいました。

なぜ、この時間を設定したかといえば、それは、訪問リハビリでの経験から、1回の訪問には少なくても2単位(40分)かかる、包括的なサービスを行うため、40分は最低限必要な時間と考えたからです。

ご挨拶から始まり、状態の観察、血圧や脈拍、酸素飽和度の計測、検温などを行い、そこから全身のマッサージに関節運動、姿勢の修正、動作指導を行います。

施設の患者様などにおいては、記録ノートに施術内容の記載を残してから帰るようにしています。時に、患者様の状態を看護師やケアスタッフに報告する必要もあります。

手洗いや消毒、移動の時間などを入れると、40分でも足りないぐらいです。おトイレに行かれていたり、入浴されていたりと、既定の時間にサービスが始められないことも多々あります。

そうなると、どうしても40分以上の時間が必要となります。訪問リハビリで何百、何千と訪問した結果も踏まえ、この基準は医療サービスの提供としては必要と考えます。

ですから、ダヴィンチ治療院では、40分をスタンダード、一般の基準として採用しています。他院がどうこうではなく、医療の質を考えての判断です。

1訪問で時間を長くとるため、当院のスタッフは、1日5件~6件が訪問限度となっており、負担が増え過ぎないようにしています。

しっかりとした施術時間を設けて、各人が自分の力をいかんなく発揮してもらいたいと考えています。

働くスタッフの待遇が少なくては元も子もないので、治療院の維持に必要な分を差し引いて、残りは可能な限りスタッフに還元するようにしています。

『医療=奉仕』であり、『訪問マッサージ=医療・地域貢献』となるよう、全力で取り組んでいきたいと考えています。

このダヴィンチ基準が、訪問マッサージの基準として定着する日が来ることを強く願っています。

まずは、私達がこの町田の地で医療サービスとしてしっかりと認識されるよう、精一杯努めて参ります。

町田市の訪問マッサージ
ダヴィンチ治療院 院長 神田 裕幸

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今から6~7年前、町田市の障害者施設で、関節運動のデモンストレーションを行った時のもの