採用コラム

血液循環から考える訪問マッサージ


血液循環から考える訪問マッサージ―高齢者の「動く」を支える仕事

お世話になっております。


訪問マッサージ「ダヴィンチの手」の岩井将人です。

今回は「血液循環」をテーマに、訪問マッサージの現場で私たち施術者がどのように高齢者の身体を捉え、

日々の施術につなげているのかをご紹介したいと思います。

訪問マッサージというと、「ご自宅や施設を訪問してマッサージをする仕事」というイメージを持っている方も多いかもしれません。

もちろん、筋緊張の緩和や疼痛への対応は大切な仕事です。

しかし実際の臨床では、それだけではありません。

高齢者の身体状態を観察し、関節可動域や筋力、姿勢、日常生活動作などを確認しながら、

「この方に今必要な刺激は何か」「どの程度身体を動かすことが適切なのか」を考えて施術を組み立てていきます。

その際に知っておきたい身体の仕組みの一つが「血液循環」です。

■ 身体を動かすことと血液循環

私たちの身体では、心臓から送り出された血液が動脈を通って全身へ運ばれ、酸素や栄養素を組織へ届けています。

そして全身を巡った血液は静脈を通って心臓へ戻ります。

ここで重要になるのが「筋肉の働き」です。

特に下肢では、歩行や足関節運動によってふくらはぎの筋肉が収縮・弛緩を繰り返すことで静脈を圧迫し、

血液を心臓方向へ戻す働きを助けています。

これが「筋ポンプ作用」です。

訪問マッサージの対象となる方には、歩行能力が低下している方、

車椅子で生活されている方、ベッド上で過ごす時間が長い方も少なくありません。

身体活動量が低下すると、当然ながら下肢の筋肉が収縮する機会も少なくなります。

だからこそ私たちは、単純に筋肉を揉むだけではなく、

「どうすればこの方が安全に身体を動かす機会を増やせるのか」という視点を持つことが大切だと考えています。

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■ 「むくんでいるから揉む」では終わらない

訪問の現場では、下腿や足部に浮腫がみられることがあります。

そこで施術者として重要なのが、「むくんでいるからマッサージをすればいい」と単純に判断しないことです。

浮腫には、長時間の座位や臥床、活動量の低下などが関係している場合もありますが、

心疾患や腎疾患、静脈系の問題、低栄養、薬剤など、さまざまな原因が考えられます。

また、急激な片側下肢の腫脹、疼痛、発赤、熱感などが認められる場合には、深部静脈血栓症なども考慮する必要があります。

さらに呼吸困難や胸痛などを伴う場合には、より慎重な対応が求められます。

訪問マッサージでは、利用者様と定期的にお会いするからこそ、

「先週より足が腫れている」

「左右差がいつもと違う」

「今日は皮膚の色がおかしい」

「いつもより呼吸が苦しそう」

「今日は反応が鈍い」

といった小さな変化に気づけることがあります。

この「いつもとの違い」を見つける観察力も、訪問マッサージに携わる施術者にとって大切な臨床能力の一つです。

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■ マッサージと運動を組み合わせて考える

ダヴィンチの手では、利用者様の状態に応じて、マッサージだけでなく関節運動や機能訓練なども取り入れています。

例えば、歩行が難しい方でも足関節の底屈・背屈を繰り返すことはできるかもしれません。

自動運動が難しい場合には、身体状況を確認しながら他動的に関節を動かす方法もあります。

座位が可能な方であれば、座位保持から始めて、足踏みや膝の伸展運動などへ発展させることもできます。

さらに身体機能が保たれている方であれば、立ち上がり動作や立位保持など、より日常生活に近い動作へつなげていくことも考えられます。

重要なのは、最初から「歩行訓練をする」「筋力トレーニングをする」と決めてしまうことではありません。

その日の覚醒状態、血圧や脈拍などの全身状態、疼痛、関節可動域、筋緊張、疲労度などを確認しながら、その方に適した内容を選択していきます。

昨日できたことが、今日も同じようにできるとは限りません。

この日々変化する身体に合わせて施術内容を調整していくことが、訪問マッサージの難しさであり、同時に面白さでもあります。

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■ 「大きな変化」だけが成果ではありません

高齢者への施術では、若い方のスポーツリハビリのように短期間で大きな変化が現れるとは限りません。

特に、長期間ベッド上で生活されている方や、廃用によって身体機能が低下している方では、小さな変化を積み重ねていくことになります。

例えば、

「以前より足首が動かしやすくなった」

「座っていられる時間が少し長くなった」

「立ち上がるときの介助量が少し減った」

「施術中に身体の力を抜けるようになった」

「今日は自分から足を動かしてくれた」

こうした変化も大切な成果です。

数値だけでは表現しにくい変化も含め、

利用者様の日常生活を継続的に見ていくことができるのは、訪問という仕事ならではの特徴だと思います。

■ 一人ひとりの生活に合わせて考える臨床

訪問マッサージでは、施術室に利用者様が来るのではなく、私たちが利用者様の生活の場へ伺います。

これは大きな特徴です。

ベッドの高さ、車椅子の種類、普段過ごしている姿勢、移乗方法、ご家族や施設職員による介助方法など、実際の生活環境を直接確認することができます。

「関節可動域が何度あるか」だけを見るのではなく、

「この可動域でベッドから起き上がれるだろうか」

「この筋力で立ち上がれるだろうか」

「この姿勢を長時間続けることで負担がかかっていないだろうか」

と、身体機能を生活につなげて考えることができます。

解剖学や生理学の知識が、実際の生活の中でどう生かされるのかを経験できることも、訪問マッサージの魅力の一つです。

■ チームで利用者様を支える

訪問マッサージは、施術者だけで完結する仕事ではありません。

ご家族、施設職員、医師、看護師、理学療法士や作業療法士、ケアマネジャーなど、多くの方が利用者様の生活を支えています。

施術中に身体状態の変化を認めた場合には、必要に応じて情報を共有し、他職種との連携につなげることも重要です。

自分だけで判断するのではなく、「これは報告した方がよい変化なのか」「施術を続けても問題ない状態なのか」と考える姿勢が求められます。

こうした経験を積み重ねることで、マッサージ技術だけでなく、高齢者の身体を総合的に評価する力も身についていきます。

■ 「その人らしい生活」を支える施術者へ

訪問マッサージで私たちが目指しているのは、単に筋肉を柔らかくすることだけではありません。

身体を動かす機会をつくり、関節や筋肉の機能をできるだけ維持し、その方が今持っている能力を生活の中で生かしていくこと。

そして、ご利用者様が住み慣れた環境で、その方らしい生活を少しでも長く続けられるよう支えていくことです。

血液循環という一つのテーマをとっても、そこから筋肉、関節、運動、姿勢、浮腫、日常生活動作へと臨床の視点は広がっていきます。

「なぜ、この方はむくんでいるのだろう」

「なぜ、この動作が難しいのだろう」

「今日の身体には何が必要だろう」

そんな疑問を持ちながら、一人ひとりの身体と向き合えることが、訪問マッサージの魅力だと感じています。

ダヴィンチの手では、利用者様の身体を丁寧に観察し、マッサージだけにとどまらず、

関節運動や機能訓練なども組み合わせながら、その方に合った施術を考えていきます。

訪問マッサージに興味のある方、高齢者の身体機能やリハビリテーションについて学びながら働きたい方、利用者様一人ひとりとじっくり向き合いたい方。

私たちと一緒に、日々の小さな変化を大切にしながら、ご利用者様の生活を支える仕事に取り組んでみませんか。

ダヴィンチの手、それから練馬区の訪問マッサージ、練馬の手では、一緒に働いて下さるあん摩マッサージ指圧師の先生を募集しています。

求人専用のページがございますので、よろしければ、そちらをご覧ください。

https://ptdavinci.jp/recruit/

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

町田市の訪問マッサージ「ダヴィンチの手」
あん摩マッサージ指圧師 
岩井将人


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