凛として、ただ佇むこと-院内ブログ

凛として、ただ佇むこと


お世話になっております。

訪問マッサージ、ダヴィンチの神田です。

世界的に新型コロナによる感染者が拡大しており、ヨーロッパでは被害が甚大となっています。

今の日本の状況が、ちょうど2週間前のフランスの状況と類似している、感染が一気に拡大する恐れがあると、SNSなどでは警鐘を鳴らしています。

今までに経験したことのない規模での感染、重症化してから死に至るまでの異常な時間の短さなど、不安と恐怖心に苛まれています。

ここ町田市でも、訪問マッサージにおける高齢者施設への訪問はほとんどできない状態です。重症化するリスクの高さを考えれば、当然の措置だと思います。

しかしながら、我々は医療従事者であり、訪問マッサージも立派な医療サービスであるということ、訪問される側の患者様も健康な方ではありません。

2か月以上も訪問が空いてしまっては、身体状況が悪化する可能性があります。特に、ダヴィンチ治療院では、要介護以上の患者様ばかり(平均:要介護2~3)であり、

このままの状況が続くと、歩けていた方が歩けなくなる、車椅子から自分でベッドへ移動できなくなる、寝たきりになってしまう、といったこともあり得るのです。

そのため、当初、あんまマッサージ師を一般の方と一緒にするべきではない、このまま訪問ができないことの方がデメリットだと、考えていました。

しかしながら、ここ数日のニュースやSNSにより医療崩壊の実際の現場を見ると、これはもう誰もが容易には動けないレベルであり、

私たち医療関係の人間も含めて、この状況を深く受け止め、じっとしていることが最も重要なことではないか、と考えるようになってきました。

医療崩壊が起こった現場では、医療に関係ない一般の方にも協力を募り、病院にて患者の対応をしているようです。

最悪、日本で感染者が増大した時には、我々がまずは病院に赴き、医師や看護師などをサポートする、それまでは待機する、これが最善ではないかと思います。

現状では、当院も活動しており、訪問を完全中止していませんが、日本医師会からも緊急事態宣言を出すべきとの見解を示しており、しっかりと今後の動きを見定める必要があります。

この感染問題が収まった暁には、今後の対策として、緊急時の医療体制の新たな確立などを皆でもう一度考えるべきだなと思います。

先ほど述べたように、日頃から緊急時を想定した訓練や研修を行い、こうした大規模の感染症が発生した場合には、直ちに、我々も現場で戦力になれるようにする、

医師や看護師の専門以外のことをサポートし、皆で一丸となって助け合い、医療現場を支える、これが重要なのではないかと考えます。

私は元自衛官ですが、日本の緊急時には、予備自衛官、即応予備自衛官などが現場に加わり、現役の自衛官の活動を支えるシステムがあります。

こうした制度が、医療現場においてもあった方がいいではないかと思います。

とにかく、今は、「動かない勇気を持つこと」、「凛としてじっと待つこと」のみです。

いつも何かをしていないと落ち着かない、じっとしていられない私にとっては辛いところですが、じっくりと考えながら、緊急時に備えようと思います。

町田市の訪問マッサージ『ダヴィンチ治療院』 

代表・理学療法士 神田 裕幸

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犬の散歩中に出会いました。 彼女?(ボディラインから判断)のように、じっと座って待つことも、今は大事なことなのでしょうね。