歩くとき、足はどう動いている?【高齢者の歩行がもっと見える】
こんにちは。町田市訪問マッサージ「ダヴィンチの手」です。
今回は「歩き方」について、少しだけ専門的な言葉を、できるだけわかりやすく紹介します。
テーマは、歩行(歩く動作)の中でとても大事な言葉、
**「遊脚期(ゆうきゃくき)」と「立脚期(りっきゃくき)」**です。
この2つの言葉を知っておくと、
- 高齢者の歩き方がなぜ変わるのか
- どうして転びやすくなるのか
- どんな運動やケアが役立つのか
が、見えやすくなります。
難しく感じるかもしれませんが、安心してください。
たとえば「歩いているとき、片足は地面についていて、もう片足は前に出る」という、あの動きを言葉にしただけです。
そもそも歩行(歩く動作)は、何でできている?
私たちが「歩く」ときは、片足ずつ交互に動いています。
歩行は、ただ足を動かしているだけではなく、
- バランスを取る
- 体を支える
- 前に進む力を出す
- 転ばないように体を調整する
という複数の働きが同時に行われています。
その中で歩行は大きく分けると、足の役割が2種類あります。
1つ目は、地面を支える足
2つ目は、前に出る足
この2つを、専門用語で表すと...
- 地面を支える期間=立脚期(りっきゃくき)
- 前に出している期間=遊脚期(ゆうきゃくき)
となります。
「立脚期」とは?(地面を支える時間)
立脚期は、かんたんに言うと
**「足が地面についていて、体を支えている時間」**です。
たとえば右足が地面についているとき、右足は
- 体重を支える
- バランスを保つ
- 前に進むための土台になる
という働きをしています。
立脚期は歩行の中でも長くて、全体の約6割くらいと言われています。
つまり、歩いている時間の半分以上は「支える時間」なのです。
なので、高齢者の歩行でよく見られる
- ふらつく
- 転びやすい
- 足が踏ん張れない
- すぐ疲れる
という問題の多くは、実はこの立脚期の弱さと深く関係しています。
「遊脚期」とは?(足を前に出す時間)
遊脚期は、
**「足が地面から離れて、前に出ている時間」**です。
右足が前に出ているとき、右足は地面についていないので、
この期間は体を支える役割ではありません。
遊脚期に必要なのは、
- 足を持ち上げる力
- つまずかないための足首の動き
- 次に着地する位置を正しく決める調整力
です。
遊脚期がうまくいかないと、
- 足が上がらずにつま先を引っかける
- すり足になる
- 小股で歩く
- 方向転換で引っかかる
などが起こりやすくなります。
高齢者の歩行が変わる理由(よくある歩き方の特徴)
年齢を重ねると、若い頃と同じように歩くのが難しくなることがあります。
もちろん個人差はありますが、高齢者の歩行には次のような特徴がよく見られます。
①歩幅が小さくなる(小股になる)
足を大きく前に出すのが少し怖くなったり、筋力が落ちたりすると、歩幅が小さくなります。
すると自然に歩くスピードも落ちます。
これは「足が弱い」だけではなく、転ばないようにするための体の工夫でもあります。
②すり足になる
足が上がりにくくなると、つま先が床から離れず、すり足になります。
すると段差やカーペット、ちょっとしたコードでもつまずきやすくなります。
すり足は、遊脚期で必要な「足を持ち上げる動き」が弱くなったサインです。
③片足立ちが短くなる
片足で支える時間(立脚期)が不安定だと、無意識に
- 両足が地面についている時間を増やす
- 片足の時間を短くする
という歩き方になります。
これはバランスを保つためには合理的ですが、歩行としてはぎこちなくなりやすいです。
④方向転換が苦手になる
まっすぐ歩くよりも、
- 曲がる
- 体の向きを変える
- 止まる
- また歩き出す
といった動作は、体にとってかなり難しい動きです。
立脚期の安定と、遊脚期の足の運びが両方必要になります。
「立脚期」が弱いとどうなる?(支えられない歩行)
立脚期が不安定になると、体は「倒れないように」工夫します。
たとえば、
- 急がずゆっくり歩く
- 歩幅を小さくする
- 手すりや杖を使う
- 片足の時間を減らす
という方法です。
これは安全のために自然に出る反応です。
ただ、立脚期が弱い状態が続くと、さらに
- 足腰が疲れやすくなる
- 外に出るのが減る
- 動く機会が減って筋力が落ちる
という流れになり、歩行がどんどん不安定になることもあります。
「遊脚期」が弱いとどうなる?(ふらつきやすい歩行)
遊脚期で足がしっかり振り出せないと、ふらつきやすくなります。
足も引っ掛かりやすくなります。
特に危ないのは、
- 少しの段差(玄関の上がり框など)
- スリッパ
- 布団やカーペットの端
- 電源コード
- 夕方の疲れが出てきた時間帯
こういった場面です。
「転倒」は骨折につながりやすく、高齢者の生活に大きな影響が出ます。
だからこそ、遊脚期の変化を見逃さないことが大切です。
訪問マッサージでできる"歩きやすさ"のサポート
ダヴィンチの手では、ご自宅や施設で施術を行いながら、歩きやすい体づくりをお手伝いしています。
歩行を安定させるために大切なのは、筋肉を強くすることだけではありません。
実際には、
- 関節がしっかり動くこと(関節可動域)
- 体のバランスが取りやすいこと
- 足が運びやすいこと
- 体幹が安定すること
- 疲れにくい体であること
がとても重要です。
そのために、私たちは状態に合わせて
- 筋緊張を整える
- 関節を動かしやすくする
- むくみを軽減して足を運びやすくする
- 体幹の動きや姿勢を整える
といったアプローチを行います。
「歩く練習だけを頑張る」よりも、
「歩ける体の準備を整える」という考え方がとても大切です。
今日からできる簡単チェック(ご本人・ご家族向け)
歩行の変化は、早めに気づくことが大切です。
ぜひ次のポイントを、ご本人やご家族で見てみてください。
✅歩き方チェック
- 以前より歩幅が小さくなった
- すり足になっている
- 片足立ちの時間が短くなった
- 方向転換でふらつく
- つまずきが増えた
- 外に出る回数が減った
この中で1つでも当てはまる場合、
「歳のせい」で片づけるのではなく、体のサインとして受け取ることが大切です。
まとめ:歩行は「支える足」と「前に出す足」のリズム
歩行を理解するうえで、
- 立脚期=地面を支える時間
- 遊脚期=足を前に出す時間
という考え方は、とても重要です。
高齢者になると、筋力だけでなくバランスや関節の動きも変化して、歩き方が少しずつ変わってきます。
そしてその変化は、
- 転びやすさ
- 疲れやすさ
- 外出への不安
につながることもあります。
だからこそ、歩き方を「見る目」を持つこと、
そして必要に応じて、体の動きを整えていくことが大切です。
ダヴィンチの手では、訪問の現場で一人ひとりの状態に合わせて、
安心して歩ける体づくりをサポートしています。
「最近、歩き方が変わってきたかも」
そんなときは、ぜひお気軽にご相談ください。
ダヴィンチの手は、
訪問マッサージを通して、
その方らしい生活を支えるお手伝いを続けていきます。
ダヴィンチの手で訪問対応しているエリアは、
東京都の町田市、多摩市、稲城市(全域)、府中市、国立市、調布市、日野市、八王子市(一部)、
神奈川県の川崎市麻生区・多摩区、横浜市青葉区、相模原市、大和市となっており、
治療院から16km以内を目安に訪問しております。
ご本人様はもちろん、ご家族の方や介護をされている方からのご相談も歓迎しております。
ご興味がございましたら、どうぞお気軽にお声かけください。
地域に根ざした訪問マッサージとして、皆さまの暮らしに寄り添える存在でありたいと考えております。
引き続き、よろしくお願いいたします。
ダヴィンチの手 訪問マッサージ師 岩井 将人
