【高齢者向け】座ってできる骨盤前傾運動|反り腰・猫背・歩きにくさを整える「骨盤運動」-院内ブログ

【高齢者向け】座ってできる骨盤前傾運動|反り腰・猫背・歩きにくさを整える「骨盤運動」


「最近、姿勢が丸くなってきた」
「立っていると腰が反りやすい」
「歩くと腰が疲れる、脚が出にくい」
「椅子から立ち上がるのがつらい」

このようなお悩みは、年齢とともに増えやすいですが、

背景の一つに 骨盤(こつばん)の動きの低下 が関係していることがあります。

骨盤は、上半身と下半身をつなぐ"体の土台"です。


この土台が固まってしまうと、腰・背中・股関節の動きがぎこちなくなり、

結果として「動作がしにくい」「疲れやすい」「転びやすい」につながる場合があります。

そこで今回は、座ったままできる 骨盤運動 をもとに、

特に重要な 骨盤前傾運動(骨盤を前に倒す動き) を、高齢者の方でも安全に取り組みやすい形で解説します。

骨盤前傾とは?(簡単にいうと「骨盤を前に倒す動き」)

骨盤前傾とは、座った姿勢でいうと


腰が少し反って、背すじが伸びてくる方向の動きです。

骨盤を前に倒すと

  • 胸が起きやすい
  • 背すじが伸びやすい
  • 肩が開いて呼吸が入りやすい
  • 腕が上げやすくなる
  • 体が前方へスムーズに移動しやすくなる(立ち上がりが楽)

など、日常の動作に直結するメリットが出てきます。

逆に骨盤が後傾(骨盤が後ろに倒れて、背中が丸くなる)に偏り続けると、


腕を上げる・前の物を取る・立つ・歩く、といった動作が行いにくくなります。

つまり骨盤は「いい姿勢を作る」だけでなく、


動作のしやすさそのものを作るスイッチでもあるのです。

高齢者はなぜ骨盤が動きにくくなるの?

骨盤運動が苦手になる原因は、筋力低下だけではありません。

高齢者には次のような要素が重なりやすいです。

座る時間が長い

座位が多いと、骨盤が後ろに倒れたまま固まりやすくなります。
その状態が続くと、骨盤を前に倒す感覚が薄れてしまいます。

背中〜腰が硬くなりやすい

胸郭(肋骨まわり)や背骨の動きが小さくなると、骨盤も一緒に動きにくくなります。

股関節の前が縮みやすい

歩行量が減ると股関節が動かず、体の前側が硬くなりやすいです。
結果として「前傾しようとすると腰だけ反る」という状態になり、腰痛の原因になることもあります。

まず覚えてほしいポイント:骨盤前傾は「腰を反らす運動」ではありません

高齢者の骨盤前傾運動で、最も多い失敗は
**
腰だけ反ってしまう(反り腰を作ってしまう)**ことです。

骨盤前傾運動の目的は、腰を強く反らせることではなく

骨盤を前後に動かして、体の土台を整えること
背骨全体の動きを引き出すこと
立つ・歩く動作をスムーズにすること

この3つです。

痛みを出さず、気持ちよく動かせる範囲で行いましょう。

「座位の骨盤運動」基本手順(椅子に座ってOK

【準備】椅子に座る姿勢

  • 椅子は安定したもの(キャスターなし推奨)
  • 足裏は床にしっかりつける
  • 膝はだいたい90
  • 手は太ももに軽く置く

可能なら、深く座りすぎず「少し浅め」に座る方が骨盤は動かしやすいです。

骨盤前傾(へそを突き出す+息を吸う)

やり方

  1. 息を吸いながら、胸を軽く起こす
  2. おへそを少し前へ向ける
  3. 腰を気持ちよく伸ばす
  4. 12秒キープして戻す

ポイント

  • 「胸を張る」ではなく「胸が起きる」感覚
  • 腰が痛い場合は、前傾の角度を小さくする
  • 顎が上がりすぎないようにする(首が詰まる人が多いです)

骨盤後傾(へそをへこませる+息を吐く)

やり方

  1. 息を吐きながら、おへそを軽くへこませる
  2. 背中が少し丸くなる
  3. 12秒キープして戻す

ポイント

  • 背中を丸めすぎて苦しくならない範囲でOK
  • 呼吸に合わせると動きがスムーズになります

【回数の目安】

  • 10 × 12セット
  • 11回でも十分効果があります
    (慣れたら朝・昼・夜に分けても良いです)

骨盤前傾運動が高齢者におすすめな理由

骨盤が前傾すると、日常生活でとても大切な動作が楽になりやすいです。

✅ 腕が上げやすくなる

背中が丸いと、肩が前に入り腕が上げづらくなります。
骨盤前傾は、肩甲骨の動きを引き出す"土台"になります。

✅ 前の物が取りやすくなる

テーブルのコップを取る、洗面台で顔を洗う、服を着るなど
日常生活は「少し前に動く」動作が多いです。
骨盤前傾の練習は、これらの動きの改善につながります。

✅ 立ち上がりがスムーズになる

立ち上がりでは、骨盤を前に倒して体重を前方移動させることが重要です。
骨盤前傾が出ると「よい立ち上がり」に近づき、転倒予防にもなります。

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よくある注意点(安全第一で)

高齢者の方に運動をおすすめする際は、以下の点を守りましょう。

  • 腰痛が強くなる場合は中止する
  • めまい、ふらつきが出る場合は休む
  • 息を止めない(血圧上昇の予防)
  • 食後すぐは避け、体調のよい時間帯に行う
  • 必ず安定した椅子で行う

特に「腰椎圧迫骨折の既往」「重度の骨粗鬆症」がある方は、主治医や専門職に確認しながら実施してください。

無理なく続けるコツ|骨盤運動は"毎日少し"が一番効果的です

骨盤は、筋力だけでなく"動かし方の習慣"が大きく関係します。
だからこそ、頑張りすぎるよりも

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✅ 呼吸に合わせて
✅ 痛みのない範囲で

この3つを意識して続けていただくことが、最も現実的で効果的です。

「動きにくい体を、少しずつ動ける体へ」
骨盤運動はその第一歩になります。

もし、腰の痛みや姿勢の崩れ、歩きにくさなどでお困りのことがありましたら、無理をせず一度ご相談ください。


ご自宅での生活が少しでも楽になるように、体の状態に合わせたケアや運動の提案を行っています。

訪問対応しているエリアは、

東京都町田市、多摩市、稲城市(全域)、府中市、国立市、調布市、日野市、八王子市(一部)、

神奈川県相模原市、川崎市麻生区・多摩区、横浜市青葉区などです。

特に町田市、堺川を挟んで隣接する相模原市の訪問に力を入れております。

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